おいしいお酒①(ジントニック編)
約7年間、銀座でバーテンダーとして働いていました。
色々やらかして断酒したので、今は飲んではいませんが、お酒というカルチャーは大好きです。
7年培った経験を、どこにも記さず忘れていってしまうのは勿体ないかもと思い、バーテンダー時代に美味しいと感じたお酒や、簡単に自宅でも作れるカクテルを少しずつご紹介します。
(ゆるい感じです)
✴︎ジントニック
ジンの種類と副材料を変えるだけで如何様にも変化する、カクテルの定番のジントニック。
お店で飲むとタンカレー、ボンベイサファイア、ビーフィーターがベースのところが多い気がします。
個人的に好きな銘柄は、フィンランド生まれのキュロ・ジン。
もともとナプエという名前でしたが、いつのまにか改名されていました。
ボタニカルたっぷりで香水のような華やかさが感じられる、軽やかで上品な味わいが特徴です。
氷をたっぷり入れて冷やしたグラスに
- キュロ 30ml
- レモン 10ml
を注ぎ、トニックウォーターで満たして軽く混ぜれば出来上がり。
(⭐︎トニックウォーターと炭酸水を1:1で作ると甘さ控えめでよりドライな味わいになります)
ジントニックといえばライムというイメージですが、キュロにはレモン果汁が合う気がします。
ポッカレモンでも充分ですが、搾りたての果汁で作るとお店の味に近付きますよ!
どっしりしたジントニックがお好みの方はキュロを40mlに増やすと良いです。
ジャパニーズジン、季の美もおすすめです。
日本でのクラフトジンブームの火付け役ではなかろうか。
柚子や生姜、お茶など、日本のボタニカルをふんだんに使用したジンです。
こちらも氷をたっぷり入れたグラスに
- 季の美 30ml
- 柚子果汁 10ml
を注ぎ、トニックウォーターで満たして軽く混ぜれば出来上がり。
柚子果汁で作るのが好きですが、かぼす果汁もおすすめ。最後に柚子ピール(かぼすピール)で香り付けすると最高です。
シンプルにレモンやライムで作っても勿論美味です。
グラスはなんでも良いですが、薄いグラスを使うと飲み口が良く、より冷たく感じられ、なんとなく贅沢な気持ちになります。
木村硝子店のうすはりタンブラー(コンパクト という名前のようです)が値段も手頃です。バーでもこちらを使っていました。
香りを楽しみたければワイングラスのような丸みのあるグラスでも◎
カクテルは自由なのでお好みのもので作ってみてください。
おうち飲みが少しでも楽しくなれば幸いです。
天野立で泳ぐ
京都に海がある事を知らなかった。
私は何故か、京都は“海無し県”だと思い込んでいたのだ。
8月、京都にギリシャの演出家パパイオアヌーが来るということで、観劇目的で2泊3日で京都に行くことにした。
さて今回はどの神社仏閣を回ろうかな、と計画を立てていた際に『海の京都』という単語を目にする。
…海?
検索すると、エメラルドグリーンの宝石みたいな海の画像が沢山出てきた。
京都ってこんなに綺麗な海があったのか…!
『海の京都』とは日本海に面する京都府北部地域(福知山市、舞鶴市、綾部市、宮津市、京丹後市、伊根町、与謝野町)のこと。
京都の夏はとんでもなく暑いし、市街地をふらつくのはキツそうだから、観劇以外の旅行計画を海中心に組むことにした。
どうせなら泳ぎたいのでAmazonで3500円の適当な水着を注文し、計画を練る。
『海の京都』の海水浴場は思いの外沢山あり、はじめに目に入った海は琴引浜。
白く美しい砂浜が特徴で、歩くとキュっと音がする「鳴き砂」が有名な浜らしい。
京都から電車とバスで行くとなると、乗り換えが若干面倒くさい。また海水浴場までは最寄駅からバスで行くことになるので、それもネックだった。
もうひとつの候補は天野立。こちらは京都駅から特急一本で行ける。そして観光地なので駅前も開けている感じがする。海水浴場は駅から徒歩圏内……
海の京都初心者なので、今回は天野立に行くことにした。
京都出身の父に「明日天野立に行くよ」とLINEしたら、小さい頃に家族みんなで行ってるよ、とのことだった。うーん、全く記憶にない。
朝7時に起床し、京都駅から特急で約2時間半。深い緑の山々を抜けると…海!
予想以上に透明度が高く、色はきらきら輝くグリーン。フォスフォフィライト(宝石の国)の色だ…!とテンションが上がり、早速着替え、海の家で浮き輪を購入して入水。
日差しはきついけど、水は柔らかくひんやりと冷たい。
天野立は湾なので波がほとんどなく、チャプチャプ浮きながら遊びたいだけの自分にはぴったりだった。
シュノーケリングしている子供たちも沢山いたので、魚が見えるのかもしれない。
沖まで泳いだりぷかぷか浮いたり、パートナーにビデオ通話したりで2時間ほど遊び倒して大満足。
お盆前だったこともあり、海も更衣室もゆったりしていて過ごしやすかった。
そのあとはケーブルカーで高台に登り、天野立を上から眺め、温泉とサウナに入り、目星をつけていたラーメン屋さんへ。
くじからラーメンの醤油ラーメン。焦げたような苦味がある濃い濃い醤油味。かなり好みの味でした。
今回の旅であらためて感じたのは、大人っていいな、ということ。
自分の責任で好きな場所に行って、好きなように遊んでいい。見たいと思う景色は、お金と時間をかければ今すぐにでも見に行くことができる。
そして京都に住みたいという気持ちが確信的になった旅だった。山もあり、海もあり、文化もあり、本当に魅力的な街です。
またきっと来年。